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くつざわさんがモノマネ動画を卒業して「今後絶対に達成したいことリスト」とは?

モノマネ動画を卒業した くつざわさんの「今後絶対に達成したいリスト」とは?

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くつざわさん

1999年生まれ。SNSマーティングを独学し、仮説検証と分析を繰り返したことによって、2019年春にバズる。 3日間の5万フォロワー増という、日本のSNS界で類い稀な急上昇を起こしたことから各メディアから注目を浴びる。現在は主に企業等のSNSマーケや企画の支援、セミナーなどをおこない、インフルエンサーとしては、企画から携わる企業PRや、メディアへの出演も多数。 現在は自身で観光事業開発なども展開しており、多方面で活動している。

Twitter:@kutsuzawa_desu

各業界の著名人にインタビューをして仕事のヒントを得ようという、この企画。今回は女子大生マーケターとして活躍されている、くつざわさんにお話をうかがいました。くつざわさんがこれから”やりたい”こととは?

くつざわさん「できないことはできない」と言う

ーーよろしくお願いします。くつざわさんはマーケティングコンサルもされているそうですが、最近くつざわさんが関わった仕事について教えてください。

マーケティングコンサルに関しては、SNS施策をする立場の方々と一緒に会議をしたり、ターゲットとする年代にあった施策のアイディアを考えています。あとは導線設計などのお手伝いをさせていただいています。自分のアカウントでの経験をもとに、アドバイスや提案をしていますね。

私自身がインフルエンサーとして、プロモーションのお仕事を受けるときがあるんですけど、その際にも施策の提案をしています。

「これだとエンゲージがあまりないと思うので、最終的な目的が記事のPV数ならこういうやり方に変えたほうがいいと思います」という感じで、企画から一緒に考えることがほとんどです。

プロモーションの案件を受けるときは、内容をそのまま受けることはないですね。できないことはできないって言います。もし先方が費用対効果を得られなかったら申し訳ないじゃないですか。

だから最大限自分のアカウントを活かせるやり方を先方にご提案しています。

ーーそうしたマーケティングの知識は大学で学ばれたんですか?

大学では心理学を学んでいました。仲の良い人がSNSマーケティングの専門家で、その人が壁打ち相手になってくれたり、施策の話をしてくれたんです。そこから興味を持つようになって、独学で学んでいきました。

くつざわさんに企画を聞いてみた

ーー弊社はサーバーを個人向けにもレンタルしているのですが、くつざわさんなら若者にサーバーを使ってもらうためにどんなことをしますか?

私の周りにいる若者でサーバーを借りる人ってフリーランスや学生起業家に限られています。エンジニアではない普通の学生がサーバーをレンタルする機会はほとんどないと思うんですよ。私がホームページ用に初めてサーバーを契約したときは、マネージャーに調べてもらったんですけど、そのマネージャーはエンジニアでした。

私の場合はそういう頼れる人がいたので良かったんですけど、やっぱりわからない人、知識がない人はとりあえずネットで検索したり、YouTubeでやり方を調べると思うんです。

そもそも他社と比較することを最初にする人は少ないと思います。借りるサーバーによって何のメリット、デメリットがあるのか? に至るまでの知識がまだない状態なので。

そこを利用するとすれば、知識がない状態の人が最初にクリックしたくなるような「トリセツ兼自社宣伝少々」みたいなものを検索上位に置いておくと、ユーザに寄り添ったサイトのイメージも付与できるし、そのまま自社サイトに移行してくれると綺麗な流れになるのかなあと思います。SEOは勉強中なのでなんとも言えませんが……。

くつざわさん「将来は観光事業をやりたい」

ーーくつざわさんが「この人はすごいな」と思った方とその理由を教えてください。

「HOTEL SHE」などをプロデュースされている、株式会社L&Gグローバルビジネス代表の龍崎 翔子(りゅうざき しょうこ)さんです。

すごく尊敬してます。ホテルって無機質なものじゃないですか。それを無機質なものに感じさせなかったり、ライフスタイルを試着させるっていうコンセプトを軸に展開されているんです。

ホテルというもの自体にファンをつけているんですよ。私も実際HOTEL SHEさんのファンなので、ホテル自体にファンを作るというのがすごいですね。

私も将来的には観光事業をやっていきたいと思っているので、参考にさせていただいてます。

好きなことを好きなままでいられる仕事

好きなことを好きなままでいられる仕事

ーーこれから就職活動をする同世代の方は、どういう基準で入社したい会社を選ぶのが良いと思いますか?

好きなことを好きなままでいられるような仕事がいいと思います。

個人で仕事をしていて思うんですけど、クライアントとの関係性がすごく大事になってくるじゃないですか。私の場合は迷惑をかけたくない、しっかり数字を残さないとって思ってしまうんです。そうすると、気を使いすぎてちょっとしんどくなるんですね。

SNSマーケティングをするうえでも、自分のアカウント内で動かすことが楽しかったんです。でもお仕事になると、まかり通らないこともあるじゃないですか。「好きなことを仕事に」みたいな風潮がある中でも、必ずしもそうでないことも出てくると思うんですよね。

自分のモチベーションを考えたときに、

・仕事にしても好きなままでいられるのか

・他人からの信頼に意義を感じるのか

・それとも自分のクリエイティブを発揮すること自体に意義を感じるか

を意識したほうがいいと思います。

就職しても希望の部署に行けない場合もあるし、上から言われたことをやる場合もありますよね。それでも支えることや信頼されることに、他と代え難い喜びを感じるであれば、自分のモチベーションになるから良いのかなとか。

考え方はいろいろあると思うんですけど、自分が仕事をすることにおいてモチベーションが保たれる場所をしっかりと考えると、入社したい会社も絞れてくると思うんです。

私の場合はクライアントに気を使いすぎるんですよ。結果が出せないとめちゃくちゃへこんで精神削られすぎるので、受注側ではなくて発注側の仕事をしたいと考えています。

アカウントのファンなのか、その人自身のファンなのか

アカウントのファンなのか、その人自身のファンなのか

ーーインフルエンサーマーケティングについてお聞きしたいです。人によってエンゲージメント率が全然違うと思うのですが、要因はなんだと思うか教えてください。

アカウントのファンなのか、その人自身のファンなのかということですかね。アカウントのファンの場合は投稿にURLのリンクがあってもクリックしないことが多いので、エンゲージメントは低いと思います。

アカウントに望んでいる行動にしか興味がないと思うんです。フォロー理由が人物ではなく、コンテンツ自体である場合、フォローされる時点でどの分野かにカテゴライズされるんですよ。おもしろ動画系、可愛い写真系、エモいポエム系とか……。その分野外のものを投稿されても「求めていないもの」扱いで、期待していることが違うんです。

その人自身のファンの場合は、その人が書いているもの、出ているものであれば何でも「フォローした理由」の範囲内なので、リンクの一つはクリックしてくれる可能性はあるでしょう。エンゲージメントを高めるなら「フォローされる理由」の範囲を広げていくことが策の一つだと思います。

リール(Reels)に注目

ーーくつざわさんが最近注目しているアプリやウェブサイトを教えてください。

いろいろなECサイトを見るのがすごい好きなんですけど、そこのサイトにしかない独自の世界観があると惹かれますね。

あと、Instagramが「リール(Reels)」って言うTikTokに近い機能を公開したので、注目しています。TikTokはあの仕様で定着して、もう色が決まりきっている中で、InstagramにはInstagramの色があるので、どういうふうに馴染んでくるのか気になりますね。

スマホに入っているアプリをチェックするくつざわさん
スマホに入っているアプリをチェックするくつざわさん
とても気になる「NO敵意 IN CAR」ステッカー
とても気になる「NO敵意 IN CAR」ステッカー

くつざわさんがモノマネ動画を卒業した理由

ーー女子大生モノマネ動画でバズって「3日で5万人フォロワーが増えた女子大生」と言われますが、ご本人はモノマネ動画はもうアップしないと明言されています。今はどのような動画や投稿に力を入れているのか教えてください。

昔はウェブメディアを立ち上げたいと思っていて、リリース前にフォローが増えればいいんじゃないかと思ってモノマネ動画をやり始めたんです。

先ほどインフルエンサーマーケティングの話で言ったように、私に対してモノマネ動画を求めている人に、ウェブメディアをリリースして宣伝してもクリックしないですよね。

モノマネ動画がバズって数カ月後にそのことに気が付きました。それで、ある程度フォローも集まったところでモノマネ動画を止めてしまったんです。そうすると、やっぱりフォロワーは減るんですよね。

その後、私自身のファンになってもらうために note を始めたり、関係のない動画投稿を始めたら、ファンになる人も徐々に増えました。

モノマネ動画というレッテルが貼られた後に、意識的に何者でもなくなるようにしたんです。

今は目標が観光事業やD2C事業をすることなので、私がそれをリリースしても違和感がないアカウントの作り方、フォロワーの集め方をしています。モノマネ動画を投稿していて、急に観光事業をリリースされても……。って思うじゃないですか(笑)。

なので最近は観光に関する動画や綺麗な動画、エモい動画を投稿しているんです。そういう動画を投稿していると、フォローしてくれる人も旅系や好みと事業が一致しそうなアカウントが増えてきました。観光事業が好きな人と、私自身のファンがフォローしてくれればいいなと思っています。

コロナ禍だからこそできる新企画

コロナ禍だからこそできる新企画

ーー新型コロナウイルス感染拡大によって、ご自身の活動にどう影響がありましたか?  

仕事でいうと2割減ぐらいですかね。ちょっと計り知れないですよね。どこまでリスクをとっていいのかわからないです。元からある企画もなくなったり、延期になりました。半年以上延期になってる企画もありますね。

その中でも、オンラインで完結する企画が生まれてきています。そうした企画にキャスティングされることもありますね。

いま進めているのは、ホテルとコラボしてアパレルを売ろうというものです。売上はホテルに全額寄付するんですけど、自分としても観光業に関わっているイメージもつくし、ホテルとしても、ある程度の売上を確保できると思います。Win-Winの形でコロナ禍だからこそできることを、観光事業の方と一緒にやっている途中ですね。

ーーTwitterが非常に多くの方にフォローされていますが、運用するうえで意識していることはありますか?

一時期すごく考えた時期もあったんですけど、最近は自分が楽しいことしかやっていないです。気を抜いてやったほうがいいなって考えてます。変なバズは生まないようにっていうのと、今いるフォロワーの理想像からあまりにも外れすぎないようにすることです。

あとは無理矢理ファンを作ろうとしないことですかね。結果的にファンになってくれたら御の字ぐらいの感覚でやっています。ちやほやされるための自分を作ることはしてないです。

ーーくつざわさん個人のアカウントの他に「ツイパ【公式】」アカウントが気になったのですが、あれは何ですか?  

ああ(笑)。おじさん4人と私でよくラーメン二郎に行っているんですけど、みんなTwitterが好きなんです。みんなでツイッターで遊びたいよねって話になりました。でも、個人のアカウントだと気軽につぶやけないんですよね。じゃあアカウントを共同で作っちゃおうぜということで作りました。 好きなことを気軽につぶやこうぜ! っていうノリで始めたアカウントが割と伸びたって感じです。

くつざわさんの「やりたいこと」

くつざわさんの「やりたいこと」

ーーさくマガのコンセプトが「やりたいことをできるに変える」なのですが、今後やりたいと思っていることを教えてください。

「今後絶対に達成したいことリスト」を作ってるんですよ。地方創生事業、ホテル事業、D2C事業などですね。あとはテレビCMを打ってみたいとか、「夏」に特化した事業を作ってみたいと思っています。夏がめちゃめちゃ好きなんですよ。夏が楽しくなるような事業を作れたらなって思っています。人生長いと思うので、いろいろ考えています。

あとは英語ペラペラになってみたいなとか、銭湯経営してみたいとか。すごい好きなんですよ。銭湯とか宿とか古民家カフェとか。

いま話したことは全部自分が好きなことなので、好きなことをやっていきたいってことですね。

モノマネ動画でバズったくつざわさんですが、今後は観光事業やD2C事業をやりたいとのこと。「今後絶対に達成したいリスト」を作ることで、やりたいことを見失わずに進むことができると思うので、真似したいと思います!

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執筆

川崎 博則

1986年生まれ。2019年4月に中途でさくらインターネット株式会社に入社。さくマガ立ち上げメンバー。さくマガ編集長を務める。WEBマーケティングの仕事に10年以上たずさわっている。

編集

武田 伸子

2014年に中途でさくらインターネットに入社。「さくらのユーザ通信」(メルマガ)やさくマガの編集を担当している。1児の母。おいしいごはんとお酒が好き。

※『さくマガ』に掲載の記事内容・情報は執筆時点のものです。

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