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今日はやんなくてもいいかな、と思うことが多々ある。人は、明日やればいいし、なんならいつかやればいいか、と思ってしまう生き物なのだ。確かに多くのものは、いつかでも全然問題ないかもしれない。ものによっては時間やお金がかかるから、必然的に「いつか」ということになってしまう。
気持ちはわかる。私もいつか結婚できると思って、35歳になってしまった。いつかが今のところやってきていない。そのために何かアクションを起こしているわけでもない。いつかできるだろうと、思ってしまっているのだ。
海外旅行などは特に「いつか」が顕著だと思う。テレビで流れる海外の映像を見て、「いつか行ってみたいな」と思ったり、雑誌をなんとなく眺めていて海外の特集をやっていると 、「暇になったら行ってみようかな」と思ったりする。
海外旅行は時間も必要だし、お金も必要だから、明日から行くぜ! みたいなことは難しく、期限のない「いつか」という答えを自分の中で導いてしまう。私も長くそうだったけれど、数年前から「今なのだ」とするようにした。
「今なのだ」と行動に移すようになった理由は、母の散骨でハワイに行った時だ。母が死ぬ時に「ハワイに散骨してほしい」と言われ約束したけれど、お金の問題もあり、約束を果たすのに約10年もかかってしまった。約束は果たしたけれど、すぐにやるべきだったと思った。なんなら生きているうちに一緒に母とハワイに来るべきだった。
新型コロナの流行
先延ばしにして、いいことはないとハワイで思った。そして、新型コロナが流行り「いつか」が来ない可能性も生まれた。
外務省のサイトに「外務省 海外安全ホームページ」というものがあり、そのページを見ると海外の状況を知ることができる。
このサイトで、たとえば「いつか行きたいと思っている国」を見ると、黄色とかオレンジとか赤色で白地図が塗られていることがある。これは危険度を示すものだ。
色ごとにレベルが設定されている。
レベル1が「十分注意してください」、レベル2で「不要不急の渡航は止めてください」、レベル3が「渡航は止めてください(渡航中止勧告)」、レベル4が「退避してください。渡航は止めてください(退避勧告)」だ。
政情等で海外情勢は刻々と変わるので、海外に行く際は必ずこのサイトを見るようにしている。
「いつか行こう」と最初に思った時はレベル表示がなかったけれど、いよいよ本当に行こうと思ったら、レベルが上がり行けなくなる可能性がある。「いつか行こう」がダメな理由だ。
そして、コロナで「いつか」が来ない可能性がより鮮明になった。
先の危険度表示では白色が多かったけれど、感染症危険情報を表示させるとほぼ全てが濃い紫になった。これはレベル3を示す。「渡航は止めてください(渡航中止勧告)」ということなのだ。行けないのだ。行ってはダメなのだ。
上記で言えば、私はルーマニア、ポーランド、ブルガリアに行った。私が行った時は、共にレベル表示はなかったと記憶している。つまり白だったのだ。でも、いま行こうと思っても行けないのだ。濃い紫なのだ。レベル3なのだ。
南米ではチリ、エクアドル、アルゼンチン、ペルーに行った。私が行った時は場所によっては確かレベル1という表示だった。南米は危ないというイメージがあるけれど、事前に現地に詳しい人に話を聞いたりすることで、レベル1の場合は危険をある程度回避することもできる。
しかし、8月8日の感染症危険情報を見れば、濃い紫。野口英世はエクアドルで感染症の研究をした。そんな場所でも、もちろんコロナは流行り、今ではレベル3。とても行ける状況にないし、向こうも来て欲しくないだろう。
「あの時に行っておけばよかったね」となるのだ。
今後のこともわからない。コロナは一体どうなるのか? いつかはいつか来るのだろうか。先延ばしにすることで、行けていた場所に行けなくなる。そういうことが起きるのだ。
だからこそ、私は常日頃から「いつか」は来ないと思って生きている。いつかは来ない、今なのだ。すぐに行動に移すことで可能性が広がるのだ。
言っていることが180度変わります
すごく偉そうなことを書いていました。「いつかはこない、今なのだ」ともっともらしい偉そうなことを書きました。そう言っている私は必ずしも、実践できているわけではありません。
上記の写真を見ていただきたい。私の部屋の写真だ。資料室の写真なのだけれど、汚い。とても汚い。本棚があるのに、本は本棚に入っておらず、洗濯物にまみれている。洗濯しているので、綺麗なはずだけれど、汚く見える不思議。
いつか掃除しよう、とは思っているのだ。いつかと思い始めて3カ月以上が経った。毎日、明日やろうと思い、明日が来ると、明日やろうと明日を更新して、3カ月以上が経った。そんな『ひょっこりひょうたん島』みたいなことを考えていたら、状況は日々悪化した。
資料があるので、この汚い部屋から探して、それが終わると、この部屋のどこかに置く。本棚に入れればいいのに、本棚以外に置いちゃうのだ。結果、日々悪化していく。いつかやろうとは思っているのだけれど、そのいつかは来ないのだ。
普通、こういう原稿を書いたら、そのいつかがいま来た、と掃除しそうでしょ? でもね、しないの。今も明日やろう、というか、いつかやろうと思い続けている。そのいつかは来ないと散々先に書いたのに、しないのだ。
私は逆にそれは褒められるべきことなのではないかと考える。芯が通っている。先送りしているという考え方ではなく、「いつかを信じる力強い人」という発想だ。未来は明るいと思っているのだ。
新型コロナもいつかなくなると信じている。世界中の人がそう願っているはずだ。私もやりたい企画があるので、海外に行きたい。新型コロナのない世界になってほしい。今は苦しいけれど、1日も早く、いつか新型コロナのない世界が来ると信じているのだ。
私の部屋もいつか綺麗になると信じている。いつかを信じているのだ。先に書いたこととまるで逆のことを書いているけれど、そういう考え方もあるよ、ということなのだ。世界には様々な考え方があり、様々な願いがある。
我々にできるのは、「いつか」を信じて今を力強く生きて行くということなのだ。
感動的な話になりましたね!
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