Tableauコミュニティが生み出す人間中心のデータドリブン文化~色とりどり、多様な形の花が咲く美しいコラボレーションの花畑へ

みなさま、こんにちは!

Tableauでプリセールスエンジニア(営業時の技術支援担当)をしているKTといいます。はじめて見る方はいきなりなんでもかんでも読み方がわからなさすぎてごめんなさい。Tableau(たぶろー)と読んでください。発音は親しみを込めていただければどんな発音でも自由です。私のことはKT(けーてぃー)と読んでください。本名のイニシャルかと思いきや、TはTableauのTです。

 

Tableauというのはデータのビジュアライズ(視覚化)を通して世界中の人を助けたい(We help people see and understand data)というコンセプトで立ち上がり、全世界で多数のお客様に愛されている製品を作っている会社です。

Tableauの人が書いているのでTableauの製品機能の話とか、データ分析の話が始まるのかと思われそうですが、実は今回私はその話はしません。

Tableauコミュニティ 

私たちが大切にしているコミュニティ、人と人とのつながりの大切さについてのお話をします。コミュニティ運営とか、コミュニティマーケティングをやりたいと思っている人に有意義な内容かもしれません。でも私自身がコミュニティマーケターでも何でもないように、コミュニティの魅力を知っておくことはどんな方にとっても役立つと思っています。

 

Tableauはその卓越した製品力でお客様にご評価いただいています。ですが製品はただそこに存在しているだけでは意味がなく、人に使われて初めて意味あるものになります。私たちのコンセプトにある「people(人々)」がいなければ始まらないのです。

人は支え合うその漢字の形からもわかるように、一人ぼっちでなにかを考えたり、作りだしたりすることができない生き物です。誰かと関わってこそ、なにかが起こっていくのです。

 

私たちは人々がデータを使う文化、つまりデータドリブン文化を醸成するためには「コミュニティ」が大変重要であると考えています。Tableauコミュニティは #Datafam と呼ばれ、まだ真の意味でデータドリブン文化がすべての人に訪れているとは言えない現代において、共にその文化を根付かせる決意を持った仲間たちの集まり、データドリブンな世界を一緒に目指す家族のような存在です。

 

未だデータドリブンになろうとする声に対して理解を得ることができず、世間の風当たりが強いことも多いと聞きます。最前線で文化醸成に取り組むパイオニアたちは、Tableauコミュニティに帰り、共に進む仲間と交流することで、休息と新しいアイディアを得ています。

Tableauコミュニティは文化の発信地

TableauコミュニティはBtoB製品の中では他と一線を画する盛り上がりと熱量を持っています。年に一度開催されるTableau Conferenceには2万人近い#Datafam が世界中から集まり、最新の情報を交換しています。

 

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国内での活動も活発です。2019年は日本国内だけで年間83回のユーザー会(ユーザーの皆さんによる有志の集会)が開催され、のべ約3900名のユーザーが参加、地方各地のユーザー会が連携して全国でコンテンツを展開したり、女性がデータドリブンをリードするユーザー会があったりなど、たくさんの人々を繋ぐ中でインスピレーションの連鎖を生み出しています。

このような人の繋がりの力、コミュニティこそ、Tableauの魅力だと私たちは確信しています。

 

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Tableauはこれまでたくさんのナレッジや技術の情報をシェアしてきましたが、今年に入って技術的なコンテンツではない、データドリブンな組織になるための方法論を公開しました。Tableau Blueprintといいます。

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大きな柱の一本がコミュニティ

この方法論では、文化醸成に必要な3つの柱が定義されており、データドリブン文化の成熟を支えるとしています。そしてその大きな柱の一本がまさに「コミュニティ」なのです。

こんな方法論を一体どうやって作ったかというと、これまでTableauをお使いいただいているユーザーの声を聞き、結果的に成功している事例ではこの柱が必要ということを逆算的に割り出したものです。

 

つまり、データドリブン文化醸成に成功している企業はしっかりコミュニティを持っているということなのです。Blueprintとは青写真という意味で、この青写真を今たくさんの企業で現像しようとしているところです。

近い将来、一枚一枚が大変魅力的な、たくさんの美しい写真が現像されることでしょう。

 

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テクノロジーの力で未来を紡ぐ、人間中心の文化へ

単に製品を届けるだけではなく、文化を生み出す方法についてユーザーの皆さんと共に考えること。これこそがTableauが人を大切にしていることを証明していると私は思っています。文化とは人がその中でどう生きるか、なにを考えながら生きていくか決めていくものです。良い文化の中で生きると人は豊かになります。

 

データドリブン文化というものについてはまだまだ誤解もあるかと思います。はっきりお伝えしておきたいことは、データドリブン文化というのは決してデータから自動的に算出された値で物事が勝手に決定していくような文化ではないということです。

データを通してその事象、その向こうにいる人、世界を見通し、自分自身の意思とアイディアで判断する、非常にクリエイティブで人間中心の文化のことなのです。そうでなければこれほど人がTableauを愛し、熱狂し、コミュニティを形成することはないでしょう。

 

製品ベンダーが何を言っているのだと思うかもしれませんが、私たちが成し遂げたいことは、人々がもともと持っているクリエイティビティを発揮し、自分が最も活躍できる場所で生きる世界を作ることです。

その夢を現実にするために、ずっとたったひとつの製品を作ってきました。人はすべからく、元来クリエイティブな生き物ですが、周囲の環境により求められることの少ない創造性を奪われ、いつしか多くの人が自分は想像力豊かで、たくさんの新しいものを創造できる存在であることを忘れてしまうものです。

 

私たちが作っているたったひとつの製品は、手元のデバイスに収まってしまう、小さな道具にすぎませんが、小さな道具であるからこそ、常にみなさんの身近にあり、手に自然と馴染む、肉体の一部になるかのように設計された製品です。

道具がそれと意識されなくなった瞬間、完全に自分の肉体の一部になった瞬間に、私たちは新しいことを考えられるようになります。そして新しいことを考えられるようになった人々同士の交流――コミュニティ――が新たな文化を形成していくのです。

 

道具が完全に体に馴染む必要があるかですって? 走り高跳びと走り棒高跳びを例にとりましょう。走り棒高跳びの方が高く跳ぶ記録を作ることができます。人間は棒という道具を使うことで、自分の肉体の限界を超えることができることの証明です。

しかしこの棒を使って誰もが高く跳べるわけではありません。道具が自分の肉体の一部となるほど馴染んだとき、初めて本来生身の人間が到達することのできないはるかな高みへ跳躍することができるのです。

 

走り棒高跳びに挑戦したことがある人は少ないと思いますので、今ほとんどの人が体験している状況で例えると、スマートフォンはいい例でしょう。スマートフォンを持つことによってビジネスパーソンの働き方は激変しました。

誰もがいつでも手持ちのデバイスからインターネットに接続して人とコンタクトを取り、即座に相手の会社の所在地を知ることができます。これにより、訪問前の場所調べなどのあまり時間をかけるべきでない調査を減らして、より訪問そのものにフォーカスできるようになり、訪問できる数や訪問先が増えました。

 

なんなら、隙間時間をうまく活用して突発的な訪問を行ったりしている人も多いでしょう。スマートフォンが手に馴染み、自分の脳(記憶)を一部代替わりしてくれることによって、私たちはより多くのクリエイティブな活動にいそしむことができるようになったと言えます。

棒高跳びの棒も、スマートフォンも、ただそこに存在していてもなにも生み出しません。人に使われて、手に馴染む道具、人の身体の一部となって初めて役に立ちます。人類はそもそも道具を手にして文明を生み出し、文化を作ってきた生き物です。その道具を自分の身体の一部のように活用し、新しい価値を生み出すとき、文化は変容し、次の時代へシフトしていくのです。

人々が紡ぐ愛の物語はまだ終わらない~次回予告♡

こうして人を愛し、人のために作られた大変人間くさい道具であるからこそ、Tableauは世界中の人に愛されているのだと思います。そしてこの愛を共有できるコミュニティがより私たちの結束を強固にしています。

 

類は友を呼ぶとはよく言った言葉ですが、Tableauコミュニティにいる人はみなさんクリエイティブで、自分らしく、生き生きと生活されています。自分自身にどんなことができるか、そしてその力で誰かを助けられるという喜びを知っています。

このコミュニティにいる人が最初からそうなのか、それともここに来たからそうなったのか、あるいはその両方なのか。どうでもよいことですね。#Datafam の仲間になったすべての人が幸せに生きられること、それが私の、そしてきっとTableauの願いです。

 

さて、今回圧倒的な製品力によるコミュニティ形成のお話をしましたが、次回は日本国内で年間83回のユーザー会、のべ約3,900名のユーザーが参加するような情熱的なコミュニティ形成の裏で暗躍した「DATA Saber」たちのお話をご紹介したいと思っています。

それでは、次回もお楽しみに!